娘がDDH(発育性股関節形成不全)と診断され、入院で牽引の方法を学んだあと、1ヶ月間の自宅牽引生活がスタートしました。
今回は、その「自宅牽引期間」の生活の様子や工夫したこと、思いがけないトラブルなどを、記録として残したいと思います。
入院前の娘の様子
入院前の娘は、寝返りができるようになり、おもちゃを自分で取って遊ぶ姿が見られるようになっていました。
お天気のいい日は一緒にお散歩して、公園で過ごす時間もあり、毎日がのびのびとしたものでした。
牽引生活の始まり|不安と向き合う日々
入院中に不安だったのは、「牽引された状態で一日をどう過ごすのか?」ということ。
足が固定された状態で、仰向けで過ごす娘を見て、まるで月齢が巻き戻ってしまったようで、はじめは寂しさや切なさを感じました。
でも、日が経つにつれて手をよく使うようになり、少しずつ成長を感じられるように。
- 絵本を飲んであげていたのが、自分でめくろうとするように
- ガラガラを腕全体で動かして、音をしっかり鳴らせるように
できることが増えていく姿を見て、「大丈夫、ちゃんと育ってる」と実感できたのは、母として大きな支えでした。
睡眠の変化|昼寝は減ったけど、夜はぐっすり
牽引されている影響で、日中の昼寝はかなり減りました。
もともとは2~3時間寝ていたのが、1.5時間ほどに。
ただ、夜は牽引に慣れてくるとすんなり寝つけるようになり、朝までぐっすり眠れる日がほとんどでした。
牽引中の巻き直し|家族の協力がカギ
自宅牽引中は、1日に2回の巻き直しが必要でした。
我が家では、朝のミルクの前後と、夜の寝る前のタイミングで行っていました。
巻き直しは2人いると巻きやすく、基本的には夫が在宅の時間に行っていました。
でも、訪台(※牽引の固定装置)がずれてしまうこともあり、急遽巻き直さなければならない場面も。
そんなときは私一人で対応することもありました(一人でも不可能ではありません)。
また、祖母が遊びに来ているときは手伝ってもらいながら、どうにか乗り切りました。
巻き直しのたびに、「外におでかけさせてあげられない」「せっかく寝返りが上手になってきたのに、またできなくなってしまうかもしれない」
そんな気持ちになることもありました。
でも、日に日に牽引に順応していくわが子の姿を見ているうちに、
「本当にうちの子はすごいな」という感動の気持ちの方が大きくなっていきました。
辛い状況でも、懸命に頑張るわが子がとてつもなく可愛く、愛おしくてたまらなかったです。
自宅牽引中の1日のスケジュール
うちの娘の1日の流れは、こんな感じでした:
時間 | 内容 |
---|---|
7:30 | 起床、牽引巻き直し |
8:00 | ミルク |
10:00〜10:30 | 朝寝 |
11:00〜12:00 | 離乳食、ミルク |
14:00 | ミルク |
14:30〜15:30 | 昼寝 |
17:00〜18:00 | 離乳食、ミルク |
20:00〜20:30 | ミルク |
20:30〜21:30 | お風呂、フリータイム |
21:30〜22:00 | 巻き直し、ミルク、就寝 |
※ミルクの間隔は、入院前は4.5時間空いていましたが、牽引期間中は3時間ごとに戻ってしまいました。気がまぎれるものが減った影響かもしれません。
離乳食で気分転換&成長サポート
うちの娘は離乳食が大好きだったので、「この1ヶ月は離乳食を楽しもう!」と気持ちを切り替えました。
入院中に気に入ったメニューを再現したり、次の入院ではできないかもしれない食材をどんどん試してみたり。
これは私自身の楽しみにもなり、遊びがマンネリ化する中で、良い気分転換にもなりました。
一人遊びが難しい…家事の工夫
最初は特に一人遊びが難しく、私が少しでも離れると泣いてしまい、家事がなかなか進みませんでした。
幸い、我が家は賃貸で部屋が狭かったため、常に娘の視界に入りながら家事ができたのは助かりました。
また、昼寝も浅く、物音ですぐ起きてしまうので、寝た=家事タイムとはいかず…
ホワイトノイズを流してみたところ、少し眠りが深くなり、起きにくくなったように感じました。
思わぬトラブル|発熱と感染症
生活リズムが少しずつ整いはじめた頃、娘が突然発熱。
咳も出ていたため、誤嚥の心配もあり、小児整形の先生と相談して、牽引を一時中断。
結果的に4日間だけ、牽引を外すことになりました。
原因は「細菌感染」。
寝ぐずりの際に手を引っ張り合ったり、髪を引っ張ったりして指先に傷ができ、そこから菌が入ったとのこと。
この日からはミトンを着けるようにしました。
念のため血液検査も行い、「好中球が少ない」と指摘されましたが、再検査の結果、大きな問題はなくホッと一安心。
小児整形の先生にも結果を引き継いで、無事再スタートとなりました。
あっという間の1ヶ月。そして、次のステップへ
こうして、自宅牽引の1ヶ月間は予想以上にあっという間に過ぎていきました。
遊びの工夫や生活リズムの調整、そして突然の体調不良と、まさに「嵐のような1ヶ月」でしたが、振り返ると親子で頑張った時間だったなと感じます。
そして――ここからが本番。
2度目の入院が待っています。
次回は、その続きをお話ししたいと思います。
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