【体験談】2回目の入院生活とDDH牽引治療|親子で乗り越えた体験記

DDH治療

1か月の自宅牽引生活を終え、ついに2回目の入院が始まりました。
自宅での生活にも慣れてきて、「案外やれるじゃん」と思えてきた矢先の長期入院。やっぱり来てしまったか…という気持ちでしたが、一度経験している分、心配事は少なくリラックスしてスタートできました。


入院スケジュール

今回の2回目入院は、こんな流れでした。

  • 3日間:検査・水平牽引の最終調整(しっかり足を下に引っ張る)
  • 1週間:垂直牽引スタート
    • まずは足を上から吊るされる姿勢に慣れる牽引を1日
    • 徐々に角度を開きながら1日ごとに調整
  • 1週間:股関節が良い位置に来たら膝上牽引へ
    • 早ければ当日中に股関節がはまることも
    • そのまま膝上牽引でしっかりはめる
  • ギブス固定(全身麻酔下)
  • 5日間:抗生剤投与(うちの娘は好中球が少なめだったため)
  • 退院

通常はトラブルがなければ2週間ほどで退院できますが、うちは抗生剤投与を通常より長く行い約3週間の入院でした。


入院中の生活と大変だったこと

お風呂に入れない

入院中は牽引を外せないため、全身のお風呂はNG。
看護師さんが毎日体拭き、3日に1度は洗髪してくれたので、皮膚トラブルなく過ごせました。

身動きがさらに制限される

垂直牽引では下半身がほぼ動かせず、水平牽引から切り替わるタイミングは機嫌が悪くなりがちでした。逆に膝上牽引になると足が動かせるようになり、嬉しそうにバタバタしていたのが印象的です。


1日のスケジュール(例)

  • 8:00 起床・ミルク
  • 10:00 バイタルチェック、体拭き&巻き直し
  • 11:00 ミルク
  • 12:15 ママお風呂(保育士さんが見守り)
  • 13:00 離乳食・昼寝(短め)
  • 14:00 遊び・体拭き&巻き直し(午前にできなかった場合)
  • 15:00 ミルク・長めの昼寝(1時間)
  • 18:00 離乳食・ミルク
  • 20:00 巻き直し
  • 21:00 ミルク・就寝

大変だった瞬間ベスト2

  1. 股関節がはまるタイミングの不機嫌
    • 垂直牽引から膝上牽引に切り替えた日、夕方に股関節がはまった様子があり、その後6時間ほど不機嫌でした。
    • 夜も1時間ごとに泣き、新生児期を思い出す夜に。
  2. 全身麻酔前後の絶食
    • 麻酔の6時間前から飲食禁止、術後も4時間は口にできません。
    • うちは午前2時に起こしてミルクを飲ませ、少しでも空腹時間を減らしました。
    • 術後は麦茶などの透明な飲料なら1時間早く飲める場合もあるので確認をおすすめします。

ギブス固定後の変化

ギブスは股関節を開いた姿勢で固定するため横幅が広く重いですが、抱っこできるようになったのが大きな変化でした。
治療が着実に終わりに近づいている実感があり、抱っこではしゃぐ娘の笑顔を見て「本当によく頑張ったな」と思えました。


2回目の入院で感じたこと

1度目の入院では「娘を守れるのは私だけ」と気を張っていましたが(入院前いろいろあったので。。。)、今回は看護師さんや保育士さんのサポートを受けながら穏やかに過ごせました。
夜泣きのときもすぐに見に来てくれたり、病院のイベントにも参加できるよう配慮してくれたり…。
「ここにいる人はみんな娘の回復を願ってくれている」と実感しました。

退院前、娘とよく遊んでくれた看護師さんがわざわざ会いに来てくれたときは、親の私が泣いてしまうほどでした。


これから入院する親御さんへ

1人で抱え込まず、些細なことでもスタッフに話してみてください。
周りの人は自分が思っているよりもちゃんとわが子のこと考えてくれています。気を張りすぎずリラックスして臨めると少し楽になります。
治療はもうひと踏ん張り。一緒に頑張りましょう。


長期入院で役立ったものリスト

各種タオル類

  • バスタオル
    牽引中は足の下に敷いたり、ギブス固定後はギブスの下に敷いたりと大活躍。
    最終的に自宅のバスタオルのほとんどを持ち込みました。
  • フェイスタオル
    洗髪後の髪拭きや、保冷剤を頭に敷くときの巻き用に使用。
    「タオルあります?」と看護師さんに唐突に聞かれて焦らないよう、多めに持っていくのがおすすめです。
  • タオルハンカチ
    スタイやガーゼの在庫切れ時の代用や、ちょっとした洗い物置き場としても便利。
    小さいぶん洗濯や乾燥も早く、使い勝手が良かったです。

赤ちゃんの前開きの服

入院前は被りタイプのトップスやワンピースも用意しましたが、寝たきり生活では前開き一択。
着替えやすさ、動かしやすさの点で圧倒的に便利でした。


親同士の交流について

同じ病室の親御さんとの交流は、気分転換や情報交換の良い機会になります。
特に私の場合、月齢や症状がまったく同じお子さんの親御さんがいて、まるで奇跡のようで心強く感じました。
大部屋で同じくらいの月齢の子がいるだけでも安心感がありました。

また、髪を乾かすときや洗い物の合間に顔を合わせる親御さんとは、挨拶やちょっとした世間話、ご飯の話などをして息抜きになりました。

小児病棟にはさまざまな病気や症状で入院している子がいるので病状について話すというよりは、日常の話題で交流すると、お互い気持ちよく過ごせそうと感じました。
必要以上に距離を取る必要はありませんが、程よい距離感と会話が長期入院生活を少し明るくしてくれました。


次回は、ギブス生活について詳しくお伝えします。
抱っこ再開の喜びや、日常生活の工夫などもまとめます。

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